有機稲作入門講座2026年 第八回 バインダーの使い方、稲の刈り取りとはざ掛け

9月12日(土)

9月に入り関東甲信越では記録的な長雨と日照不足が続いています。
そんな中、8回目となる有機稲作入門講座が開催されました。
今回は「バインダーの使い方、稲の刈り取りとはざかけ」です。

4月に播いた種もみが半年をかけて見事に実り、こうべを垂れています。

まずは本日使用するバインダーという機械の説明を受けます。

バインダーの種類、それぞれの長所と短所。
オイルのさしかた、使用する紐の種類と交換方法。
そしてバインダーの操作方法。

バインダーで刈り取りを行うには田んぼの中でバインダーを転回させないといけません。
そのスペースを作る為にまずは四隅を手で刈り取り、稲わらで縛ります。
この刈り取って縛るをしてくれる機械がバインダーなんですね!

八木講師のお手本。

さっそく実践です。

ほんの一角ですが大変な作業。
かつては全てを手で刈り取って稲わらで縛っていたのかと思うと想像を絶します。

いよいよバインダーの出番。
四隅を足掛かりにして外周を刈り取ります。

外周が刈り取れたら中割り。

田植えで曲がってしまったところは刈り取りも曲げて行わなければいけません(汗)

続いて刈り取ったスペースに竹を運び、この地域では「ならし」と呼ばれている稲架(とうか)を組んでいきます。

稲の重みに耐え、雨風と時には台風にも耐え、かつ解体に手間がかかりすぎない。
一見矛盾な、しかし長年積み重ねてきた知恵と工夫がそこにはあります。

自分たちでもならしを組んでみます。

ここからはバインダーで刈り取る人。
空いたスペースに竹を運ぶ人、ならしを組む人。
組まれたならしに稲の束を掛ける人。
足場が悪い中、講座の残り時間もせまり総動員で必死の作業。
・・・ならしに稲を掛ける写真を撮り忘れた僕の言い訳です。
ゴメンなさい。

という訳で無事に完成しました!

悪天候の中、お疲れさまでした!
はざ掛けというのはどうして里山の風景にこうもマッチするんでしょうね?
いつまでも残していきたい風景です。

次回は「脱穀とワラの片づけ」
自分たちのお米が食べられるまでもう少し!

レポート:活動会員R.T.様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第七回 稲の生育観察、獣害対策

7/18(土) 第7回目の有機稲作講座が開催されました。

今回は、田んぼに水を回す水利施設(堰)の見学と稲の出穂(しゅっすい)の様子、獣害対策の現場見学など、です。

まずは、堰(せき)の見学と仕組みについて学びました。

大きな堰に皆さん驚いていました。まるで池のような大きさでした。

田んぼに必要な堰の水管理や掃除は、水利組合の方たちが行ってくれています。

次に、獣害対策の現場見学と田んぼの様子を観察です。

ここ南房総での獣害とは、主にイノシシ・アライグマ・キョン・ハクビシン・鹿・サルなどの野生動物に田んぼや畑を荒らされること。

山に囲まれた田・畑の周辺では、通年イノシシが出ます。年々、耕作放棄地が多くなり、イノシシの数が増えています。

電気柵やワイヤーメッシュ柵などで被害を最小限に防ぎ、罠を仕掛けて捕獲していきます。

実際に狩猟免許を持っている根岸講師の仕掛けた「くくり罠」にかかったイノシシの現場を見させていただきました。

罠にかかったイノシシを間近に見た皆さんは、その迫力にビックリされていました。

これから、更に増えるであろう獣害、今後の対策を住民一人一人が考えていかなければいけませんね。

その後、田んぼの様子を観察しました。穂が出てきている様子や病虫害・天敵・水管理などについて学びました。いろいろな虫の集まり、バランスの良い環境にしていく事が大事だそう。

その後移動し、軽トラックに荷物や機械を固定する時に必要なロープワークの実習です。南京結びの呼ばれる、きつく固定できる結び方を教えていただきました。

皆さん、初めてのロープワークで四苦八苦していましたが、何回かこなしていくうちに出来るようになっていました。

最後に稲の生育の基礎知識等の映像学習です。生育について専門的で難しい内容でしたが、病気の種類・高温に強い品種などなど、とても勉強になりました。

次回は、いよいよ稲の刈り取りとはざ掛けです。楽しみですね。

レポート:活動会員H.T.様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第六回 刈払機の安全な使い方

6月20日(土)

有機稲作講座も折り返し、6回目の今回は刈払機を使用しての草刈りです。
農作業はもとより、田舎暮らしとは切っても切り離せない刈払機。
とても便利ですが使い方を誤ると大変危険な道具です。
ちゃんと教わり安心して使えるようになるといいですね!

まずは講師陣に持ち寄っていただいた沢山の種類の刈払機の説明を受けました。

動力や形状の違い。
スロットルやエンジンスイッチの違い。
取り付ける刈払部にも色々な種類のものがあります。
正直選択肢が多すぎて沼です。
なので地域の先輩方や農家さんが何を使われているか参考にしたいですね!

続いてオーソドックスな2サイクルエンジンの刈払機を例に整備について教わりました。
吸排気、燃料フィルターと点火プラグ。
ギアケースのグリス交換。
混合ガソリンの作り方と給油、チップソーの交換作業も行いました。

こういった知識は今後全ての農機の使用やメンテナンス等にも生きてくると思います。
服装や安全装備等の説明を受け、事故例のビデオを見てから実習へと移りました。

まずエンジンのかけ方や操作の説明、そして講師による実演です。
ナイロンカッターを使用してのビニールハウス際の草刈りも見せて頂きました。

どんな作業もそうかも知れませんが、
説明を受けてみると驚くほど多くの事を考えたり注意しながら作業をしている事に驚かされます。

続いて自分の使ってみたい刈払機を選んで草刈りの実習です。
ここでは講師がマンツーマンで付き、個別に指導をしたりアドバイスを頂きました。

次に場所を実習田んぼへ移し、実際の圃場での考え方等を教わりました。
基本的な畦の草管理、隣の圃場との兼ね合い、
水を張った田んぼの畦際や、道路や水路への対応などなど。

最後にウイングモア、スパイダーモアなどの草刈りに使用する機械の見学と説明を受け講座を終えました。

たかが草刈り、されど草刈り。
草刈りが上手なだけで一目置かれるかも知れません。
とても奥深く、興味深い内容でした!

レポート:活動会員R.T.様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第五回 田の草取り

6月6日(土)第5回目の有機稲作講座が開催されました。
この時期にしては、少し肌寒いですが作業するにはちょうど良い天気。
今回は、除草(草取り)と田んぼの雑草の種類について学びます。
まずは、実習田にて田車と呼ばれている手押し水田除草機を使って除草作業を体験し、知っておきたい問題となる雑草の種類を教わりました。

田車での作業の様子

田の草の代表、ヒエ、ホタルイなどの見分け方を教えてもらいます。次に根岸講師の田んぼに移動し、手作りのチェーン除草機と動力除草機の作業をおこないまし
た。

根岸講師、八木講師、岡講師それぞれの手作りチェーン除草機の工夫(チェーンの長さや量)さらに田の中での引き方などを伝授してもらいました。

こちらは動力除草機。

チェーン除草機は、チェーンの数が少なく軽めのタイプとチェーンが何本か付いていて重量のあるタイプをそれぞれ体験しました。
軽量タイプは、すいすい進み、重量タイプは、重くてけっこうな重労働。(普段使っていない筋肉を使うので次の日筋肉痛になりそう…)
動力除草機は、人力の田車と違いエンジンで動くためとても楽に作業ができ、力が強いので草もしっかりと取れそうです。

(動力除草機を使っての作業)
農薬を使わない有機稲作は、雑草をいかに生やさないかが重要!除草作業は、今後の稲の生長を左右する大切な作業なのです。


次回は、刈り払い機の使い方と草刈りです。

レポート:正会員H.T様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第四回 田植え

5月16日(土)
前回まで籾まき、くろ切り、くろ塗り、しろ掻きと行ってきて今回は「田植え」です。

まずは苗代にて田植え直前の苗の葉や根の様子を教わりながら確認。

(元気に育ってくれました!)

ひと月ほど前に籾の選別と消毒後に籾まきして苗代に並べた苗箱。
苗代から剥がして田んぼへと移動させます。

(根を切る感触がチョット苦手…)

(雑草の種類や見分け方も教わりました)

次は根岸講師の田んぼに移動して乗用田植機によるマット苗の田植えの説明を受けました。病気気味な苗の説明や周囲の田んぼとの比較など、全てが生きたテキストです。

(5条植えの乗用田植機)

(植え付け直前のマット苗)

実習田んぼに到着すると田植え直前の田んぼの状態を確認。

(五感を駆使して感触を確かめます!)

次に実際に田植えをする機械の仕組みや操作の説明を受けました。

(みのる式ポット苗の2条植え歩行型田植機)

続いて八木講師によるデモンストレーション。

(次は自分たちの番!真剣な眼差し)

気持ちの良い陽射しと爽やかな風の中、いよいよ田植えが始まりました。

一歩一歩、田んぼの感触を味わいながら歩いていきます。
曲がってないかな? 植えた苗を踏んでないかな?
代わる代わる何度も往復して、皆で一枚の田んぼに田植えをしました。

最後に機械では植えられなかった四隅を手植えにて補植して田植え終了です。

「道の駅 三芳村 鄙の里」の裏手より実習田んぼはご覧いただけます。
絶品ソフトクリームでも片手に、
自分たちで作った風景をお楽しみいただくとともに
収穫まで稲の成長を見守って頂けたらと思います。

レポート:活動会員R.T様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第三回 耕うん機の使い方、しろかき

5月2日(土)有機稲作入門講座の第3回目です。前日の大雨から一転して天候に恵まれ、気持ちの良い作業日和でした。

稲の生育状況の観察。みんなで播いた種が順調に成長していて、一安心です。

田んぼに行く前に、歩行型耕運機の基本的な取り扱いについて学びました。3種類のエンジンについてや、作業前点検とメンテナンス、エンジンのかけ方から、実際に動かす操作を一つずつ確認していきます。

エンジンの掛け方が意外と難しく、皆さんコツをつかむまで苦労していました。上手く掛かった時には拍手がでるほど!

その後、一人ずつ動かしては、基本的な手順や操作感覚を経験していきました。

田んぼへ移動する前に、耕運機に付いている畑用のタイヤを外し、田んぼ用の鉄車輪に交換です。向きを間違えると田んぼに沈んでいってしまうので、一工程ずつ確認しながら注意深く作業を進めました。

初めて機械の操作を学び、より実践に近づけた密度の濃い実習内容でした。

実際田んぼの中は足を取られるため、初めての方は田んぼの中の機械操作は慌てたりしてしまいますが、皆様、体幹がしっかりされていて、まったく慌てる様子もなく、スムーズにしろかきが進みました。また、回を重ねるごとに参加者同士の連帯感もより一層深まっていくように感じられました。

次回はいよいよ「田植え」作業です!

レポート:正会員H.T様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第二回

4月11日(土)
昨日の荒天から一転して初夏のような爽やかな陽ざしの中第二回有機稲作入門講座が開催されました!今回のテーマは「種まきとくろぬり」です。

まずは座学。配られた資料をもとに田植えまでの大まかな流れ苗の成長過程と育苗に使う土や種まきに使う道具ポット苗とマット苗の違いなどを教わりました。
(座学、たくさんの質問が飛び交います)


(このあと実際にまくハト胸状態になった種籾の観察)

そして種まきです。今回はポット苗を使用して育苗~田植えを行います。専用の機械を使って自分たちで種まきをしました。
(全てのポットに種籾が入っているか真剣にチェック)

続いて種まきを終えた苗箱を運び出し苗代に並べて鎮圧、そしてトンネルをかけました。
(田んぼに入るとテンション上がるのは日本人の性?!)

その後は八木講師の苗代を見学したり、移動して根岸講師のマット苗のプール育苗の説明を受けながら見学したり、種まき直後から2週間くらいまでの実際の苗の成長過程を見る事ができました。

(マット苗用の播種機の見学もしましたよ)

後半は前回畦(くろ)切りをした田んぼへ移動して畦(くろ)塗りの実践。
畦に生じた亀裂や穴を塞ぎ、田んぼの水漏れを防ぐ大事な作業です。

今は機械を使って畦塗りをする方が多いですが土の固さや水分量、力加減など五感で感じた経験は機械を使う際にも違いが現れてくる、と講師談。

(前回の欠席者へ畦切りの補習フォローも忘れません)

(まんのうを使っての畦盛り)

(やぎ講師の畦塗りを真剣に見つめます)

(根岸講師に見守られ、初めての畦塗り)

無事に畦塗りの作業を終え、盛り沢山な内容の第二回でした!
化石燃料を使ってもいい、使わなくてもいい選択できることがとても豊かだなと感じました。

畦切り~畦塗りを終えた田んぼ、次回は「しろかき」です。

レポート:活動会員R.T様ご協力ありがとうございました。

有機稲作入門講座2026年 第一回

4月4日(土)今年度の稲作入門講座がスタートしました!あいにくの土砂降りの朝のスタートでしたが、稲作農業者にとっては、春雷を呼ぶ恵の雨ともいえます。
今年度は4名の方が受講。現役有機稲作農家の講師による講義からスタート。 田んぼのしくみや、稲作の特徴と重要なポイント、資材の入手方法、販売の仕方を説明、そして、本日の実習となる塩水選と温湯消毒について、受講者の皆様も真剣に講義を聞いていました。 受講生の方々からの質問も多く、本気度が感じられます。

田んぼの単位や反収(収穫量)についての講義

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種籾についての講義

講義の後はいよいよ実践へ。最初は「塩水選」です。 水に塩を入れ塩水をつくり、種もみを入れ、浮いたものをすくい取り除きます。比重の違いを利用して「中身のつまった良い種」と「実が入っていない軽い種(粃:しいな)」を選別する米作りの伝統的な作業です。
次に「温湯消毒」。こちらも 農薬を使わず病原菌を殺菌する技術です。

実習:塩水選と温湯消毒

実習:畦切り(くろ切り)

実習田に移動して「畦(くろ)切り」です。
畦塗りとは、畦の縁をぬって固める作業で、今回の「畦切り」と次回行なう「畦塗り」は、田んぼにしっかりと水をためるための重要な作業です。

みなさん初めての経験で、真っすぐに切るのが難しく、最初はなかなかうまく進まない様子でしたが、次第に慣れてきてたようで、みんなで1反のたんぼを終わらせることができました。
作業前には雨も止んでいて良かったですね(晴れ男でもいたのかな)。

今年も三芳千代地区、道の駅「鄙の里」近くの一反歩の田んぼが有機稲作講座のフィールドとなります。今年はどんな田んぼになるのか、わくわくしますね。
みんなで頑張って、実りの秋を迎えましょう。

レポート:正会員H.T様ご協力ありがとうございました。