有機農家のしごとを体験してみたい方を対象とした、稲刈りなどの農作業をするワークキャンプを9月13日(土)~14日(日)に開催します。
詳細はこちらからご確認ください。
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講座(第6回)草刈り
6月21日(土)、有機稲作講座の第6回目が開催されました。
今回の作業は草刈りです。
かなり地味な講座内容に聞こえますが、刈払機をはじめとするプロが使う草刈り機について、普段なかなか知る機会のない内容で、とても興味深い回となりました。
最初に、機械の仕組みや、メンテナンス、安全に作業する方法など、岡講師から説明がありました。この日は3人の講師が機械を持ち寄り、最初に並べてあるだけでタイプの違う刈払機が5台。それぞれのメリットデメリット、どうやって使い分けているかに加えて、購入する時の選び方、替え刃の選び方などについても話がありました。


一通り説明や質問が終わった後は、草地へ移動し、実際に一人ずつ刈払機を使ってみました。いろいろな機種があるので、自分が使ってみたい刈払機を選びます。使い慣れた機械を持参した人もいれば、あえて自分が使ったことのない形状を試してみる人も。刈払機を使ったことのある人も、初めての人もいるので、それぞれのレベルに合わせて講師がサポートします。アクセルのふかし具合、刈払機を動かすスピードや刃の角度、ちょっとしたアドバイスで、作業がグンとスムーズになるようです。

続いて、畦(あぜ)の草刈りに便利なウイングモアとスパイダーモアのデモンストレーションを見学しました。刈払機と比べ、圧倒的に早くて楽そうです。広~い田んぼを管理するには欠かせないアイテムかもしれません。


最後に、田んぼに移動して畦の草刈りを実践しました。U字ハンドル、背負い式、電動、ツーグリップ、ナイロンなど、自分の好みのマシンを選んで畦の草を刈っていきます。それぞれに経験を積んで、受講前より少しずつスキルアップできた半日となりました。

これまで刈払機を使ったことのある人でも、使い方をきちんと教わったことのある人は案外少ないので、こうして一通り教わることで、これから安心して刈払機を使うことができそうです。また、メーカー、形状、大きさ、価格など、刈払機には様々なものがあるので、今後、購入する際の参考にもなったようです。
次回は稲の生育観察と獣害対策を行います。
有機稲作入門講座(第5回)除草
6月7日(土)、有機稲作講座の第5回目が開催されました。
今回の作業は草取りです。
最初に、前回5月17日に田植えを行った田んぼに行き、アルミ除草機を使った除草作業を体験しました。草を生やさない管理のおかげか、あるいは大量のザリガニが住んでいるせいか、この田んぼは草を抑えるのに成功しています。(ザリガニがいると草が生えにくい一方、せっかく植えた苗をザリガニに切られてしまうという別の問題がありますが。)

次に、根岸講師の田んぼに移動し、動力除草機の作業を見学しました。人力のアルミ除草機と違い、エンジンで動くのでとてもパワフル。これなら少々大きな草でもしっかり取れそうです。

そして次に向かったのは、すぐ横に小川が流れる里山の一角にある田んぼ。ここは山に囲まれていて獣害もあるので、既にイノシシ除けの電柵がしっかり張られています。作業の前には、周囲の環境や水の管理、そして同じように管理している3枚並ぶうちの1枚の田んぼにだけ草が生える不思議について、説明がありました。

草を取る前に、まずはどんな雑草が生えているか、どんな虫(害虫)がいるか、実物を見ながら確認しました。害虫がいるからと言って、さほど気にするわけではなさそうです。



手作業での草取りはずっと中腰。最初は作業をしながら、和気あいあいと会話がはずんでいましたが、気が付けばみな無口に…。それでも約2時間、ときにおしゃべりをしながら、時に腰を伸ばしながら、みなさんほとんど手を休めることなく、根気よく草を取っていました。

作業後には、すぐ横を流れる小川の隧道(ずいどう。昔の人が作った水路のようなもの)を見学しました。地域ごとに、先人から引き継がれた、田んぼに水を引く様々な工夫があるようです。
草取りというと単純な作業のようですが、講師の3人は草取りのスピードが格段に早く、取り残しも少ない。簡単そうでいて、草取りも侮れません。
次回は刈払機を使って草刈りを行います。これも奥が深そうです。
有機稲作入門講座(第3回)を開催しました「代かき」
5月3日(土)、有機稲作入門講座の第3回目が開催されました。
今回は耕うん機を使った代かき(しろかき)です。
耕うん機を使うのは皆さん初めてです。まずは実物を見ながら、耕うん機の使い方を学びました。それから実際に一人ずつ操作して、どんな風に動くのかを体験しました。事故の多い機械でもあるので、機械の特性をよく知っておく必要があります。

田んぼに移動する途中、根岸講師が代かきをしている田んぼを見学しました。講座では小規模に始めるのに使いやすい耕うん機という機械を使いますが、ここではトラクターやドライブハローという機械で作業しています。規模によって使う機械は異なりますが、代かきをはじめとする田ごしらえの基本は同じです。田んぼの深さや水の量、作業のタイミングなど、規模は大きくても細やかな作業を行っています。

作業を開始する前に、タイヤの付け替えのデモンストレーションを行いました。その後、田んぼに入っていよいよ代かきの実践です。代かきは、2台の耕うん機を使って、交代で行いました。最初はみなさん恐る恐るで、講師もつきっきりで操作を見守っていましたが、2時間ほどの作業が終わるころにはだいぶ慣れてきて、講師のサポートがなくても操作できるようになっていました。


最後に、田んぼに生えている雑草について話がありました。私たちは「雑草」とひとくくりにしがちですが、雑草ごとに様々な特徴があります。例えばホタルイとヒエは除草の対象となる代表的な雑草です。一方、スズメノテッポウは、稲を植えていない時期に生える雑草で稲の生育に影響はなく、すき込めば緑肥にもなります。草の種類によって対策が異なるため、種類を見分けて、その草にあった対策を行います。

今回はお天気にも恵まれ気持ちのよい作業日和となりました。初めての機械作業に緊張しながらも、皆さん楽しそうに作業していました。次回はいよいよ「田植え」を行います。
有機稲作入門講座の参加者を募集します
当法人の理念と基本方針に同意し、有機稲作を学びたい方を対象に、2025年4月〜11月の8ヶ月間にわたり、有機稲作入門講座(全10回)を実施します。関心のある方はお早めにお申し込みください。


